不老不死 第六話
○道(夜)
雨は、やんでいる。
ボンネットが壊れた乗用車が走っている。
○乗用車・中(夜)
中村が携帯電話で電話をしながら運転している。
中村「ホントだって!嘘じゃないよ!さっき人を轢いちゃったんだけど…」
ボンネットに人が降ってくる。
衝突音「ドーン!」
中村が急ブレーキをかける。
○陸橋(夜)
一郎と二郎が陸橋から下をのぞき込む。
二郎「おーい。三郎!大丈夫か?」
○道(夜)
乗用車から携帯電話を持ったまま、中村が降りてくる。
乗用車の前に三郎が倒れている。
中村「また、やっちまった」
携帯電話からの声「もしもし!どうしたの?何か、今、すごい音しなかった?」
中村「う、上から人が降ってきて…」
三郎がすくっと立ち上がる。
中村「!?」
携帯電話からの声「もしもし!どうしたの?」
三郎が陸橋を見上げる。
三郎「急に押さないでよ!」
○陸橋(夜)
二郎「ごめん、ごめん。一郎には聞いてたんだけど、本当に不死身かなって思ってさ?」
○道(夜)
三郎「ごめんじゃないよ!もう!」
中村が呆然とした顔で、三郎を見る。
三郎が中村に近づく。
三郎「ごめんなさいね」
中村「…こ、こちらこそ…」
三郎が去る。
携帯電話からの声「もしもし!どうしたの?」
中村「な、なんでもない…」
中村が携帯電話を地面に落として歩く。
携帯電話からの声「もしもし!もしも…」