不老不死 第十七話


○ビデオ
博士「…二郎と三郎を作った理由を話そう…」

○研究所・研究室
三郎がビデオを止める。
二郎「何で止めるんだよ!」
三郎「今、作ったって言ったじゃん。この人が作ったんだよ」
二郎「どういう事だよ?」
三郎「この人が僕たちのお父さんって事だよ」
二郎と三郎が顔を見合わせる。博士を見上げる。二郎と三郎が博士に抱きつく。博士の後ろに接続されている線が外れる。
三郎「とりあえず、続きを見ようか…」
二郎「そうだな」

× × ×

二郎と三郎がビデオを見ている。
二郎「すっげー咳き込んでるな」
二郎「データー…」
三郎が壁紙を剥がす。壁一面にパソコンが出てくる。
二郎「これでデーターを取っているのか…」
三郎「!?」
三郎がビデオを、巻き戻す。
二郎「何してるんだよ」
三郎「見てて」

○ビデオ
画面に【困ったとき その1】とテロップが入り軽快な音楽が流れる。

○研究所・研究室
三郎がビデオを止める。
三郎「【困ったとき その1】だよ」
二郎「ああ」
三郎「【その1】ってことは【その2】があるって事だよ」
二郎「そっか、三郎お前、頭いいな!よし!探そう!」
二郎と三郎が研究室の中を探す。

× × ×

二郎「あったか?」
三郎「ない」
二郎「本当にあるのかよ」
三郎「わからないけど、探すしか無いじゃん」
二郎「そうだな。おい!どこに隠したんだよ」
二郎が博士の両肩に手を乗せて揺らす。
三郎「あんまり触っちゃダメだよ」
二郎「解ったよ」
二郎が振り返る。二郎の腕が博士にぶつかり、博士が倒れる。凍っていたので、地面にぶつかった拍子に粉々になる。
三郎「ちょ…」
二郎「…しょ、しょうがないだろ!」
三郎「あ!!」
粉々になった博士の破片の中にDVテープがある。三郎がDVテープを拾う。DVテープには【2】と書かれている。
三郎「あった」

○ビデオ
画面に【困ったとき その2】とテロップが入り軽快な音楽が流れる。博士が出てきてカメラに向かって会釈をする。
博士「こんばんわ」

○研究所・研究室
二郎と三郎が会釈する。

○ビデオ
博士「(ゴホゴホ)【その1】では、一郎達が生まれてきた目的を話したんだったな。【その2】では(ゴホゴホ)異常事態の可能性を話そう」

○研究所・研究室
二郎「異常事態?」

○ビデオ
博士「不老不死のロボットを作るときに(ゴホゴホ)どうしても、機械だけでは補えない部品があってな(ゴホゴホ)それは、ここだ」
博士が自分の胸を軽く叩く。
博士「ハートの部分だけは、感情の部分だけは、どうしても(ゴホゴホ)機械で再現するのは難しくてな(ゴホゴホ)だから感情だけは人間の臓器を使うことにしたんだ(ゴホゴホ)本当はロボット一人に対して、人間の臓器をまるまる使った方がいいんだが、実験に協力できる人がなかなか見つからなくてな(ゴホゴホ)」
博士がシャツをめくっておなかの傷口を見せる。
博士「私は、研究者なので、全ての臓器を提供するわけにはいかない(ゴホゴホ)何とか一郎を作ることには成功したけど、それとは引き替えに私の寿命は半分になった(ゴホゴホ)臓器を大きく提供しすぎたみたいだ。全く、皮肉なものだな。そこで、私はこの研究を最後まで見つめる為のロボットを作ることにした。それが(ゴホゴホ)二郎と三郎だ。二人のロボットを同時に作ったのは、私の寿命が迫ってたからだ。一人作って(ゴホゴホ)データーを見てから改良版を作る時間は私には残されていなかった(ゴホゴホゴホゴホ)」
博士が大きく咳き込む。
博士「失礼(ゴホゴホ)話がそれてしましった。本題に入るぞ(ゴホゴホ)簡単に言うと(ゴホゴホ)一郎達の体には人間の臓器を一部使っているので、可能性としては(ゴホゴホ)劣化して動かなくなる事が(ゴホゴホ)あるかもしれないんだ」

○研究所・研究室
三郎「動かなくなる?」
二郎「…」
三郎「一郎みたいに…?」

○ビデオ
博士「…もし、そうなったときは(ゴホゴホ。ゴホゴホ)別の人間の(ゴホゴホ)別の人間の臓器を(ゴホゴホ)」
博士が激しく咳き込む。
博士「(ゴホゴホ)すまんが、今日はここまでに(ゴホゴホ)ここまでにしておこう(ゴホゴホ)続きはその3で(ゴホゴホ)それでは私は少し横になる」
博士がカメラに手を伸ばしてスイッチを押す。画面が真っ暗になる。





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