「1・2の3」NEWver第五話
○田中家・リビング(回想)
一郎(10)と井上(10)が遊んでいる。
一郎「この人形ってここでいいよね」
井上「いいよ」
一郎「この人形ってここでいいよね」
井上「いいよ!」
一郎「ねえねえ井上。この人形って…」
井上「(人形を奪って)ここでいいって言ってるだろ!しつけーんだよ!一郎、お前…人が言ったこと一回じゃわからないんじゃないのか?」
和夫(33)が井上の元へ駆け寄って口をふさぐ。一郎がキョトンとした顔をする。和夫が井上をリビングの端に追いやる。
和夫「井上君!頼むからもうそのことは言わないでくれ!頼む!責任もてないだろ?」
井上「…(涙目でうなずく)」
一郎「なんかあったの?」
○同・リビング(朝)
和夫「!?デートしてたのか!!一郎が!?」
井上「はい。なんか面接で会った子と。でも大丈夫ですよ。ちゃんと責任持って連れて帰りましたから」
和夫「だから昨日は帰りが遅かったのか…」
井上「それにシュークリームもちゃんと買ってきましたから」
和夫「いつもありがとう。それで今日は一郎を頼んだよ(腕時計を見る)もうそろそろ私は出かけるから」
井上「はい。ちゃんと一郎と家にいますよ」
和夫「じゃあ行ってくるからね(家を出る)」
井上「いってらっしゃい(手を振る)」
和夫「(戻ってきて)忘れ物。忘れ物。車の鍵忘れちゃったよ。滅多に車乗らないからね。車ってあんまり好きじゃないから。ああ、あった。エンジンちゃんと、かかるかな?それじゃ今度こそ、行ってきます(出る)」
井上「いってらしゃい…。よし!一郎!遊ぼうか…?あれ?あれ?一郎?」
一郎がいない。
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